2005年10月05日
パンプキンパイ
秋は実りの季節。色も香りも食べ頃サインを、果物も野菜も発する。
「あのね、果物は、私達に食べて欲しくって、熟すんじゃないんだよ。鳥に食べてもらって、種を遠くまで運んでもらう為なんだよ。」
なるほどね。鳥がついばんでいる実を、横取りして食べたらそれが本来の一番の食べ頃なのかも知れないんだ。
畑にごろごろなっているかぼちゃも、芋もきっとそう。熊やサルが持って行くのを横取りすれば、きっと一番美味しいはずに違いない。命がけだけど。
なんて考えながら、今日のかぼちゃは、ほっくりしているかしら?甘味はたっぷりかしら?と包丁を入れる。
21cmのパイ皿に、ざっと半分のかぼちゃがフィリングとなって入る。
かぼちゃはラップをし、レンジで加熱。スプーンでかき取るようにすると、薄く皮が残るだけで、たっぷり実が取れる。厚いうちに、砂糖と、ちょっとコクを出す三温糖、牛乳、生クリーム、卵、オールスパイスとじゃんじゃん加えていく。パイとは言うものの、パイ皿の底に、バターを塗って、ビスケットを砕いたものを簡単にベースにして、生地を流した。
こんがり焼き色が付いたその姿は、スイートポテトより、少しオレンジがかった黄色。
シンプルなかぼちゃの味わいが出ている。
これもいいけど、スパイスをもう少し効かせて、クリームチーズと一緒なんてのもいけそうだ。

- 投稿者:上級野菜ソムリエ 小原 薫
- 投稿日:2005年10月05日 23:06
- カテゴリー:上級野菜ソムリエが贈るケーキのお話
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