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2010年12月31日

マーセル

老舗の床屋さん、マーセルが閉店した。

「先生はどこでカットしていらっしゃるのですか?」
「マーセルっていう床屋さんなの。」
渋谷にあるマーセルは、うちの旦那様が勤め始めた頃から通い続けている床屋さん。
結婚式の日も、前髪をちょっと上げたアイビーヘアーだった。
当時きちんとアイビーカットが出来るお店として名が通っていたのだそうだ。
また予約を取らないシステムで、いつもカットして欲しい人で、列が出来ていたのだそうだ。
地元の高齢者の方にとっては、何も言わず座っただけで、いつもどおりにちゃんちゃんと仕上げてくれる、まるで家族のような、それがマーセルだった。
「いまさら、ここを短くして、ここは残してなんて言えねーよ・・・」という年配の常連さんも多いに違いない。
我が家は、2代に渡ってお世話になることになって、息子達と顔を合わせなくても、
「試験大変みたいですよ」とか「こんな髪形になって帰りましたよ」とか、逆に「お母さん、インドに行ったみたいよ」などとヘアーカットしてもらいながら、家族のことを話したりもした。
「おまかせで」と言って、カットだけで形がきまるこのヘアーになってから、私はマーセルの一番遠いお客様になった。
そのマーセルが、八十年の幕を閉じた。
この一帯、一軒また一軒と老舗が消え、コンビニエンスストアや、食べ物やさんに姿を変えた。
そしてまた一軒。
私達の人生さえも見続けてきてくれたと思うと感慨ひとしおだ。
去り行く年に去り行く店。
そこに育った人は、カットする側も、される側も新しい年に、新たな一歩を踏み出す。
去り行く時に、大きな感謝を・・・マーセルご苦労様!

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